3大ラッパーで混乱するストリーミング

カニエ・ウエスト(38歳)とジェイ・Z(46歳)とドレイク(29歳)という、アメリカの音楽業界を代表する3人のラッパー。3人とも最近のアルバム売り上げ実績は100万枚を少し超えた程度。しかしブランド力はある。ジェイ・Zはラッパーだが実業家だ。妻はビヨンセ。昨年(2015年)3月、定額制音楽ストリーミング・サービスのタイダルを買収した。その後20人程のアーティストに現金や株を渡し、タイダルの株主になってもらった。カニエ・ウエストもドレイクも株主になった。

カニエ・ウエストは2月に3年振りのニュー・アルバム「The Life of Pablo」を発表した。しかし実物のCDやiTunesストアー等での販売はせず(正確には自身のサイトでのみ販売は行っている)、定額制音楽ストリーミング・サービスではスポティファイやアップル・ミュージックには音源を提供せず、ジェイ・Zのタイダルの独占とした。先週アルバム「The Life of Pablo」の音源はスポティファイやアップル・ミュージック他に提供された。ラジオ業界誌ヒッツによるとこれらのストリーミング回数は9000万を超え、同一のアルバムからストリーミングで1500回聴取されたらアルバム1枚の売り上げにみなすというビルボード誌の規定があり、そうすると6万枚のアルバム売り上げになる。

ビルボード誌のチャート作成データは実売調査会社ニールセン・ミュージック(旧サウンドスキャン)から提供されている。タイダルはニールセン・ミュージックにデータを提供していないのでビルボード誌のチャートには加算されない。またカニエが自身のサイトで売った有料ダウンロード売り上げを、ニールセン経由でビルボード誌が受け入れるかどうかは定かではない。いずれにせよ来週のビルボード・アルバム・チャートにカニエの「The Life of Pablo」が登場したら、アルバム販売が無いのに、アルバム・チャートにランク・インするという奇妙な事になる。

昨日(4月5日)、突然ドレイクが3年振りのニュー・アルバム「タイトル未定」から2曲をストリーミング・サービスのアップル・ミュージックに独占で音源を提供した。ややこしいのはそのうちの1曲「Pop Style」がカニエ・ウエストとジェイ・Zをフィーチャリングしている。ジェイ・Zにとってこの曲はタイダルに提供されていない(ヒッツ誌は1週間程度の独占だろうとみているが)事になる。

この後はジェイ・Zの妻ビヨンセのニュー・アルバムだ。3年前のアルバム「ビヨンセ」はiTunesストアーでの先行独占販売だった。

ビジネス・モデルが変わろうとしている。そんな中でアデルは、昔と全く同じやり方で、ストリーミングに音源を提供せず、有料ダウンロードでは独占にせず、アルバム「25」をアメリカだけで910万枚も売った。




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