ゴーストバスターズ主題歌の裏話
アメリカで金曜日(7月15日)、映画「ゴーストバスターズ」が公開になった。オリジナルは1984年の公開で、全世界で大ヒットになった。今回の映画は、映画業界で言われる「リブート作品」。映画の続編のようだがオリジナルと全く関係が無い。ゴーストバスターズという名前は使うが、全て作り直す。連続性は無い。
映画業界誌ヴァラエティによると、金曜日の興行成績から予測する週末のチケット売り上げは約51億円(1$110円換算)で、アニメ映画「ペット」と1位を競うそうだ。
主題歌はロック・バンドのフォール・アウト・ボーイがヒップ・ホップの女性シンガー、ミッシー・エリオットをフィーチャリングして制作した。まだヒットにはなっていない。1984年のゴーストバスターズの主題歌はレイ・パーカー・ジュニアが担当。アメリカではビルボード・シングル・チャートの1位を獲得。その後全世界的な大ヒットになった。
しかしこの曲には裏があった。ゴーストバスターズ公開の前年(1983年)、ロック・バンドのリーダー、ヒューイ・ルイスはアルバム「スポーツ」に「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」という曲を収録した。この曲をレイ・パーカー・ジュニアがゴーストバスターズ用に盗作したとしてヒューイ・ルイスが訴え、レイ・パーカー・ジュニアは敗訴した。しかし事は単純じゃなかった。
ゴースト・バスターズの関係者はヒューイ・ルイスに、「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」を映画の主題歌として使わせてくれと頼んだ。しかしヒューイ・ルイスは断った。結果ゴーストバスターズの関係者はレイ・パーカー・ジュニアに「アイ・ウォント・ア・ニュー・ドラッグ」とそっくりな曲を制作してくれと依頼した。
ではどうしてヒューイ・ルイスは断ったのか。実は85年に公開される映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主題歌をスピルバーグ側から頼まれていた。「ゴーストバスターズ」の翌年に公開される映画だ。ゴーストバスターズのヒットは予測できないが、スピルバーグなら映画は大ヒットする。そしてヒューイ・ルイス&ザ・ニュースの「パワー・オブ・ラヴ」は大ヒットになった。
因みに敗訴したレイ・パーカー・ジュニアの代わりにゴーストバスターズを製作したコロンビア映画が賠償金を支払った。
レイ・パーカー・ジュニアは9月25日ビルボードライブ東京、26日ビルボードライブ大阪で来日コンサートが予定されている。