盗作問題の新しい解決策

ロック・バンド、ザ・フレイのアイザック・スレイドとジョー・キングの名前が、現在大ヒット中(ビルボード・シングル・チャート1位)のザ・チェインスモーカーズの「クローサー」に作詞作曲家として追加のクレジットがされる事になったと音楽業界誌ビルボードが伝えた。

「クローサー」が発表されてすぐに、この曲はザ・フレイの2005年のヒット曲「オーヴァー・マイ・ヘッド~想いのすべてを歌にして」に酷似していると非難された。「オーヴァー・マイ・ヘッド」はビルボード・シングル・チャートの最高位8位になり、グラミー賞にもノミネートされた。誰も知らない曲ではない。

ザ・チェインスモーカーズは2012年にニューヨークで結成されたEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック )のDJデュオ。「クローサー」は先週発表になった最新のイギリス・シングル・チャートでも1位になった。

最近は盗作騒ぎだと、長く裁判をやるよりも、盗作された作詞作曲家を共同作家としてクレジットし、著作権印税を支払う事で解決する。

古くはビーチ・ボーイズの大ヒット曲「サーフィンU.S.A.」。リーダーのブライアン・ウィルソンが書いたことになっていたが、チャック・ベリーから自分の「スウィート・リトル・シックスティーン」に酷似しているとして訴えられた。結果「サーフィンU.S.A.」はブライアンとチャックが2人で共作した事になった。当然著作権印税の半分はチャック・ベリーに支払われる。

サイモン&ガーファンクルのヒット曲「コンドルは飛んでいく」はペルー人作曲家のダニエル・アロミア=ロブレスが南米アンデスの民謡を採譜し、メロディーを整えた。「コンドルは飛んでいく」は大ヒット・アルバム「明日に架ける橋」に収録されているが、当時の作家クレジットはポール・サイモンだけだった。今はダニエル・アロミア=ロブレスとの共作になっている。

普通、曲の盗作騒ぎは決着まで時間がかかる。有名なケースではジョージ・ハリソンの「マイ・スィート・ロード」がある。シフォンズという女性グループが歌って全米で1位になった「イカした彼(He's So Fine)」だ。作曲家ロナルド・マックが書き、音楽出版社ブライト・チューンズが管理していた。ブライト・チューンズはジョージ・ハリソンを著作権侵害で訴えた。裁判は10年間にもおよび、ジョージ・ハリソンが敗訴。約60万ドルもの賠償金を払う事になった。

昨年(2015年)のグラミー賞で作詞作曲家に与えられる「最優秀楽曲賞」を受賞したサム・スミスの「ステイ・ウィズ・ミー」。ロック・ミュージシャンのトム・ペティ側からクレームがついた。ジェフ・リン(エレクトリック・ライト・オーケストラ)と書いた1989年のヒット曲「アイ・ウォント・バック・ダウン」にそっくりだと。結果、トム・ペティとジェフ・リンはこの「ステイ・ウィズ・ミー」の作家にクレジットされ、著作権印税の12.5%を受け取る事になった。

2013年のロビン・シックの大ヒット・シングル「ブラード・ラインズ」の盗作問題。「ブラード・ライン ズ」が故マーヴィン・ゲイの大ヒット曲「黒い夜(Got To Give It Up)」に酷似しているとして、マーヴィン・ゲイの遺族が曲を書いたロビン・シックとフィーチャリング・アーティストのファ レル・ウィリアムスとT.I.ことラッパーのクリフォード・ハリスの3人を訴えた。マーヴィン・ゲイの「黒い夜」は1977年にビルボード・シング ル・チャートで1位になった大ヒット曲。裁判所は「ブラード・ラインズ」の作家達に6億3600万円を遺族に支払うよう命じた。また今後「ブラード・ラインズ」から得られる著作権料の50%を遺族に分配するようにも命じた。




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