カストロが亡くなった

フィデル・カストロが亡くなった。1つの時代の幕が降りた。

音楽ファンにとってのキューバはブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブだ。1997年にアルバムが発売され、翌98年にはグラミー賞の「最優秀トラディショナル・トロピカル・ラテン・アルバム賞」を獲得。「くちこみ」で全世界にヒットした。ギタリストのライ・クーダーが友人のレコード会社幹部と、キューバのミュージシャンとアフリカのミュージシャンでアルバムを作る話があった。しかしアフリカのミュージシャンに不都合が生じ、企画が流れた所から「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のアイデアがスタートする。

ハバナの人たちでさえも殆ど名前を知らない老ミュージシャンを集めてアルバムを作る。このアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のヒットは日本でもキューバ音楽に全く関心がない人達にまで浸透、空前の大ヒットとなった。哀愁みを帯びたCDの1曲目「チャン・チャン」に魅了され、ハマった人は数えきれない。

2年後の1999年、ライ・クーダーの友人であるヴィム・ヴェンダース監督がドキュメンタリー映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を完成させる。映画の冒頭で老人コンパイ・セグント(ギター)がおんぼろのアメ車で、今はもうないが、往年の音楽とダンスが華やかりしころのクラブの場所を探している。ハバナの街と高齢のミュージシャン達の音楽にかけるひたむきな気持ちを、淡々と映像に納めている。渋い役者のようなシンガーのイブライム、孤高のピアニストのルーベン、職人のべーシストのオーランド、笑顔が全てを表すギターのコンパイ・セグンド。4人とも鬼籍に入った。

当ブログの筆者も7年前、キューバに行った事がある。ハバナの旧市街にある「ホテル・サラトガ」に投宿した。ゲバラとヘミングウェイが好きな筆者は、カストロが生きているうちにキューバに行こうと思っていた。ハバナの旧市街には、スペインの植民地時代を彷彿とさせる重厚な、それでいて崩れ落ちそうな石造りの住居がいたるところにあり、そこに市民は屈託なく住んでいるように思われた。ここハバナで「老人と海」を書いた作家アーネスト・ヘミングウェイの家にも行ってみた。山あいの中にある大きな敷地につつましやかな家がある。

首都ハバナの街を歩けば、カストロ元国家元首のポスターや写真は全くない。英雄崇拝を認めない国だ。北朝鮮や中国とは大違い。その代わり、ゲバラのTシャツはどこの土産物店にもある。国民の医療費や教育費は無料。余談だがカストロの娘は医者だ。

アメリカから直接キューバに入る事は出来ない。エアラインはカナダのトロント経由かメキシコのメキシコ・シティー経由が一般的だ。筆者の場合、成田>ロサンゼルス>メキシコ・シティ->ハバナだった。不思議な事に、入国の際も出国の際も、パスポートにスタンプが押されなかった。スタンプが欲しい人は頼まなければならないと後で知った。キューバのスタンプがあったらアメリカに入りにくいという配慮なのだろう。日本からキューバ入国の為のビザは無い。その代わり東麻布にあるキューバ大使館でツーリスト・カードが発効される。


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ハバナのヘミングウェイ邸(筆者撮影)
ヘミングウェイ邸





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